松尾 亮佑
料理を引き立てる「脇役」として、中庸の美を追求する陶芸家
和にも洋にも偏らない「中庸」の精神で、薄く、軽く、手に馴染む器を作る。臨床心理士を目指した経験が息づく、静かな観察眼から生まれる器。
- 作家名
- 松尾 亮佑
- 活動拠点
- 京都
- 仕様・技法
- 和にも洋にも偏らない「中庸」の器
臨床心理士を目指していた大学院時代、心を整えるために始めたのが陶芸でした。京都陶磁器会館で出会った作家に自ら弟子入りを志願し、児童相談所での7年間の勤務と作陶を両立させながら、やがて作家としての道を選びます。街の風景を観察してデッサンし、論文を組み立てるように自分のスタイルを構築する、静かで論理的な制作が特徴です。
- 1993
- 奈良県に生まれる
- 2013
- 器に惹かれ、収集家に
- 2016
- イベントを渡り歩く中で様々な作家に出会い、手伝いをして回る
- 2017
- 作家に直談判し教えを乞い、仕事を手伝う傍ら陶芸の基礎を学ぶ
- 2018
- 東山 禎山陶苑、陶芸教室の生徒となる
- 2019
- 東山 禎山陶苑共同アトリエにて製作開始
- 2020
- 京都アートクラフトマーケット(Kacm)初出店
- 2021
- 京都陶磁器会館にて泉涌寺陶磁器青年会展に出店 東福寺〜泉涌寺窯元もみじまつり出店
- 2022
- 京都府立陶工高等技術専門校入校 大丸京都店 4階リビング 京ものコーナー出店
- 2023
- 京都府立陶工高等技術専門校修了 三幸製陶瑞光窯に就職 近鉄奈良百貨店5階奈良に良し出店 土岐美濃焼祭出店 東京 Hand Made in Japan Fes 2023出店 五条若宮陶器祭出店 JR名古屋高島屋9階和洋食器イベントスポット出店
- 2024
- 阪急うめだ本店和食器コーナー出店 現在は、京都山科に工房を構え、百貨店やイベント出店を主な活動としている
先人たちの「先行研究」に、自らの「研究」を掛け合わせ、独自の表現を導き出す
日常的に街を歩き、例えば電柱の造形や外壁の模様、道端のひび割れの走り方など琴線に触れた要素を細かく観察し、器の意匠へと昇華させています。作風を組み立てるプロセスは、まるで心理学の論文執筆のよう。まず先人たちの技法や作風を「先行研究」として研究し、そこから自分が本当に伝えたい表現に向けて要素を足し算・引き算しながら、論理的にスタイルを構築していきます。 色使いも、白をベースに、チタンが引き出す優しい黒など、コンセプトを明確にした選択を徹底しています。
街の観察から生まれる意匠
電柱や外壁、ひび割れなど、街の風景をデッサンして器の表面に落とし込む、ユニークな表現。
シンプルな色使い
白を基調とし、チタンが引き出す優しい黒をアクセントにするなど、コンセプトを明確にした色選び。
驚くほど薄く、軽い、料理の脇役としてのフォルム
料理を主役にするための器として、驚くほど薄く軽く、手に馴染む形状を追求しています。
心理学を経て辿り着いた、「中庸」の美学
「muny」でご紹介している器たちのなかでも、どこか凛とした静けさを纏っているのが松尾さんの作品です。かつて児童相談所で子どもたちの心に寄り添う仕事をしていた松尾さんが、なぜ土の世界に身を投じ、何を表現しようとしているのか。100年後の使い手にまで思いを馳せる、その深い思考の足跡を辿ります。
インタビュー記事を読む →