INTERVIEW

作家インタビュー

【茶注工房 羊月】田代勝義 / 20年の「潜伏」と、一冊の雑誌が呼び覚ました衝動

鹿児島に工房を構える「茶注工房 羊月」の田代勝義さん。彼の作る急須をひとたび手に取れば、その驚くほどの軽さと、吸い付くように閉まる蓋の精密さに誰もが言葉を失います。しかし、この「究極の急須」を語る上で欠かせないのは、彼が歩んできた少し風変わりな20年間の軌跡です。

松尾亮佑 / 心理学を経て辿り着いた、「中庸」の美学

「muny」でご紹介している器たちのなかでも、どこか凛とした静けさを纏っているのが松尾さんの作品です。かつて児童相談所で子どもたちの心に寄り添う仕事をしていた松尾さんが、なぜ土の世界に身を投じ、何を表現しようとしているのか。100年後の使い手にまで思いを馳せる、その深い思考の足跡を辿ります。

石井菜摘 / 抗えない衝動。効率よりも、心が動くほうへ

京都の静かな工房に流れる、柔らかな空気と芸人さんのラジオ。そこで土を捏ねる彼女の物語は、効率や計算とは無縁の「純粋な衝動」から始まりました。会社員から陶芸の世界へ、そして京都の著名な作家への師事。遅いスタートを「伸びしろ」と捉え、あえて困難な技法に挑み続ける彼女が、真っ白な「粉引(こひき)」の器に込めた想いを聞きました。

中島智靖 / 土の呼吸、心の軌跡、そして未完の美

旅先で山道を走れば、剥き出しになった地層の揺らぎに目を奪われ、工事現場を見つけては車を止めて、直接触その土に触れに行くのです。「これは鉄分が多い土だ」と肌で感じ、時には土地の所有者に自ら連絡を取ってまでその土にこだわるのは、焼いてみるまで本当の姿を見せない土の「不確実な個性」に、どうしようもなく惹かれているからに他なりません。